臀部の大きな皮下腫瘤です。
他医でMRI検査受け、「大きな脂肪種なので全身麻酔で取る必要がある」と説明されたそうです。
入院はすぐにはできないので、ネットで当院を見つけて受診されました。
触診所見とMRI画像から脂肪種ではなく巨大な粉瘤の可能性が高いと判断して局所麻酔で摘出可能と判断しました。
長径10cmを超える粉瘤は珍しいですが、問題なく摘出できました。
脂肪種と粉瘤は触診上ほぼ区別できます。
脂肪種は皮膚の下の筋膜上や時には筋肉内にあるので局所麻酔では摘出できないこともありますが、粉瘤は局所麻酔で摘出できないことは私の経験上ありません。
大きな腫瘤はMRIなどの画像診断が必要ですが、画像では脂肪種と粉瘤は全く異なるので容易に区別できます。今回の症例ではMRI画像で明らかに脂肪種ではない皮下腫瘤像でした。