耳たぶにピアスをしている人は多いですが、それに伴うトラブルも少なくありません。耳たぶ以外の場所のピアストラブの診療も行っています。
ピアストラブルについて
まずはピアスの素材に関するアレルギー(金属アレルギー)が挙げられますが、これは形成外科ではなく皮膚科の領域ですので、ピアスをしていてかぶれる方は皮膚科を受診してください。
その他のことで、ピアスの跡が盛り上がって腫れてきたり、ピアスの穴が大きくなって耳たぶがちぎれてしまったりすることがあります。これらは私たち形成外科で対応します。
ピアス肉芽腫
ピアス跡が盛り上がるのは「ピアス肉芽腫」と呼ばれます。病理組織的には「肥厚性瘢痕」であり、要は傷跡が盛り上がってくるケロイドに似た状態です。
原因は不明で主に体質的な面が強いです。
治療方法は盛り上げっている部分を切除するのですが、場合によっては再びその傷跡が盛り上がってくることがあります。多くはきれいに治りますが、場合によっては再発するリスクがあることを承知して治療を受けていただきたいです。
耳垂裂
もう一つの耳たぶがちぎれてしまうものですが、「耳垂裂」という診断になり、治療は切れてしまった耳垂を縫い直すことです。
ただし、単純に切れた断面を新鮮化して元通りにまっすぐ縫い直すと後に耳たぶの縁の部分がくびれてきてしまうことがあります。それを予め予防するために形成外科医は耳たぶの裏側の目立たない部分にZ形成という「ひと手間」をかけます。そのあたりの手術センスというのはしっかりした形成外科の訓練を受けた医師以外には難しいかもしれません。
なお、ピアスで生じた耳垂裂には健康保険は適用されません(厚生労働省よりの通達あり)ので、自費診療となります。
当院のピアストラブル治療について
当院は、形成外科専門医であり、2万件以上の皮膚腫瘍摘出術をはじめ、乳房再建術、ピアストラブルなど様々な手術実績をもつ院長が患者様の治療にあたりますのでご心配なくご受診ください。
症例
- 術前 耳垂にかなり大きな穴があいた状態ですが、治療により改善できる場合があります。